産科
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最初のご来院の時期
月経周期が1カ月に1回ほどの方は月経予定日が1週間ほど過ぎましたらご来院ください。
月経周期が不順な方はできるだけ早くご来院ください。
妊娠初期
この時期は、分娩予定日を決める大事な時期なので、1~2週ごとに健診を行います。
(分娩予定日が決まった後の健診は4週間ごとになります)
主な検査と確認事項
- 子宮内妊娠(5週頃)
- 子宮筋腫、卵巣腫瘍の有無
- 多胎妊娠の有無
- 胎児心拍(6~7週)
- 分娩予定日の決定(8~11週)
- 妊娠初期検査(血液検査、子宮頸がん検査)(8~11週)
- 胎児の成長や形態
この時期の主な異常
- 妊娠悪阻(16週までが多い)
- 切迫流産、流産
気を付けること
- 心身ともに無理をされないように
お楽しみにしていただきたいこと
10週以降になると超音波検査で赤ちゃんの動きが見られることがあります。体をくねらせたり、手足をばたばたさせたりします。当院ではその場面をご自身のスマホで動画を撮ることを認めています。お楽しみに!
妊娠中期・後期
健診間隔は24週までは4週間ごと、24週以降は2週間ごとになります。
分娩希望の医療機関の指示に従って転院します。その際に今までの経過を記入した検査結果を同封した診療情報提供書をお渡しします。
主な検査と確認事項
- 流産徴候の有無
- クラミジア検査(16~18週)
- 胎盤の位置
- 羊水量
- 胎児の成長、形態
- 早産徴候の有無
- 後期血液検査(24週ごろ)
この時期の主な異常
- 切迫流産
- 流産
- 切迫早産
- 早産
- 前期破水
- 妊娠高血圧症候群
- 常位胎盤早期剥離
- 前置胎盤等
気を付けること
- 安静気味に、腹部違和感、腹部緊張、腹痛、出血に注意してください。
- 胎動を確認してください。
- 気になりましたら早めにご来院ください。
お楽しみにしていただきたいこと
24週から28週の間には男女が確定できることが多いです。
激しく動く場合もあれば、ゆったり動くときもあります。
赤ちゃんによってさまざまです。
今日はどんなことをしているかスマホで動画を撮りましょう。
セミオープンで連携している病院の特徴
当院では出産は取り扱っていませんが、里帰り出産等の時期を見て分娩先の医療機関に転院する形式以外に、当院で妊婦健診を行い、順調であれば妊娠34~35週頃に出産する連携病院に移るセミオープンシステムを行っています。
国家公務員共済組合連合会立川病院(立川病院)
- 小児科受け入れ体制:32~34週、2,000g以上を目安とお考えください。他院出生の新生児引き受けも行っているため、相談いただくタイミングによってはお待ちいただく可能性があります。
- 他科との連携:糖尿病、高血圧症、精神神経疾患やてんかんなどがある母体の受け入れが可能です。精神神経疾患に関しては、入院病床やサブスペシャルティを有する精神神経科医(須田医師)と妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師(桐林薬剤師)がいるため、専門性の高い医療の提供が可能です。
- 超音波検査:日本超音波医学会認定超音波専門医による胎児エコーが可能です(月曜午後)。
- 出生前検査:羊水検査が可能です。
立川相互病院
- 分娩前から産後にかけての充実した育児支援。
- 自然分娩から無痛分娩。麻酔は麻酔科医師が担当。
- 小児科医師立会いの帝王切開出産。
- お母さんの希望を聞きながら授乳サポートを行います。
- WHO/UNICEFの「赤ちゃんにやさしい病院」に認定されています。
妊娠初期
- 妊娠がわかったら早めの受診が必要ですか
- 月経予定日から1週間ぐらいしたところで診察が良いと思います。受診が遅れた場合に子宮外妊娠の発見が遅れてしまうと心配です。また、正常妊娠だったとしても分娩予定日の決定がしにくくなり、後々の管理に影響が出る場合があります。
- 気持ち悪い、嘔吐する
- 妊娠初期であればつわりや妊娠悪阻の可能性があります。脱水などが進行しないように、水分摂取や食事をもう少し頑張りましょう。1日3食ではなく、小分けに食べるのも良いかもしれません。冷やしたものの方が食べやすいかもしれません。吐き気止めなどが効果的な場合もあります。ただし、妊娠中の薬に関しては産婦人科医に1度ご相談ください。倦怠感や体重減少に注意してください。ひどく悪化するようであれば、点滴が必要な場合もあります。ひどく悪化した状態が続いた場合に妊婦さんご自身に記憶障害等の神経障害が残ることもあります。
妊娠16週以降の発症例や妊娠後半まで症状が続く場合は産婦人科以外の疾患も考慮が必要です。 - 妊娠初期の痛み
- 子宮内妊娠が確定した後であれば、切迫流産の疑いがあります。ひどくなれば流産に移行する可能性もあります。妊娠初期は流産について明らかに効果的な薬はありません。安静気味を心がけましょう。悪化するようであれば受診が必要になります。子宮内妊娠が確定していない状況であれば子宮外妊娠の可能性も否定はできません。早く医療機関を受診しましょう。また妊娠中であっても産科的なものではなく、婦人科的な病気(子宮筋腫や卵巣腫瘍など)、内科や外科的な腸の病気などが原因の可能性もあります。どの場合であれ早めにその該当する診療科に受診することが重要です。
- 妊娠初期の出血
- 子宮内妊娠が確定していた場合は切迫流産が疑われます。まずは安静、ひどくなるようであれば流産に移行している可能性もありますので早めの医療機関の受診をお勧めします。出血量が多ければ貧血も心配です。また、少量であっても子宮頸がんや感染症のチェックも必要です。
- 双胎と言われました。どうすればいいでしょうか
- 超音波検査で二人の胎児を隔てている膜を観察しましょう。それによってハイリスクの程度が変わります。もしも二人の胎児の間に膜がなければ、最もハイリスクの双胎なので多摩地区であれば杏林大学病院か多摩総合医療センターに紹介を考えます。最もハイリスクではなくとも産科、小児科とも設備や人員の整った医療機関での対応が必要です。1カ月の間の双胎分娩の数を制限している施設もあります。早めに転院しましょう。
- 前回、妊娠が帝王切開での出産でした。今回は経膣分娩できますか
- ご本人の妊娠歴や分娩施設の条件が整えば可能な場合もあります。ただ可能な施設は限られますので、一度早めに受診され、相談しましょう。
- 妊娠が分かりました。以前血液型がRhマイナスと言われています
- 胎児水腫や胎児貧血などのリスクがあります。
検査を時々行いながら、妊娠中と出産後に注射が必要になります。 - 妊娠中です。子宮頸がん検査で引っかかりました
- 詳しい検査の結果、異形成であれば、妊娠中は経過観察、出産後に対応になります。子宮頸がんが疑われれば、子宮の入り口を切り取る手術を行う場合もあります。担当医と相談しましょう。
- 妊娠中ですが、子宮筋腫があると言われました。心配です
- 子宮筋腫の位置、個数、サイズ、胎盤の位置を確認しておきましょう。早産、前置胎盤、常位胎盤早期剥離などの危険因子となります。痛みが強い時は必要に応じて、鎮痛剤を投与します。基本的には妊娠中の筋腫の手術は行わないことがほとんどです。
- 妊娠中に卵巣腫瘍が見つかりました。どうすればいいでしょう
- 痛みが強かったり、大きさが大きかったり、悪性が疑われる場合には手術が必要になる場合もあります。まずは受診して超音波検査を行ってみましょう。
- 胎児の異常が心配でNIPT検査を考えています
- 通常NIPT検査ができるのは妊娠10週0日から13週6日まで、最大で15週6日までと言われています。どこの医療機関でもできる検査ではありません。また検査の混み具合によってはなかなか予約が取れない場合もあります。NIPT検査のできる医療機関に早めに打診しましょう。紹介状が必要な場合はご相談ください。立川周辺では多摩総合医療センター、立川相互病院、日野市立病院でできると聞いています。
- 血糖値が高いと指摘された
- 糖代謝異常合併妊娠である場合、妊娠32週以降に子宮内胎児死亡、巨大児のリスクがあります。妊娠中できるだけ早く調整が必要です。まず、しっかり検査をしましょう。
- 妊娠中です。以前甲状腺疾患の疑いありと言われました
- 甲状腺機能亢進症があれば新生児、胎児甲状腺機能亢進症などの心配があります。甲状腺機能低下症であれば流産、早産のリスクが高まり、出生後の神経、生理学的発達に影響が出る可能性があります。また妊娠していない時と妊娠している時では甲状腺機能の管理の方法が異なります。早めの受診が必要です。
- 妊娠12週以降の痛みや出血
- 切迫流産や子宮口が開いてくる頸管無力症などが心配です。早めに受診しましょう。
- 心療内科に通っているのですが、産科の担当医師に伝えた方がいいですか
- 妊娠中や、産後に中には不安を抱えてしまう方もいらっしゃいます。ご自身の安全や子供の精神神経発達に影響が出る可能性も出てきます。ぜひ、相談してください。当院が連携している立川病院には妊娠中の精神疾患を専門にされている医師がいます。よく相談しましょう。
妊娠中、後期
- 妊娠22週以降の腹痛や出血
- 切迫早産が疑われます。ただ常位胎盤早期剥離、前置胎盤などの重症度の高い病気の可能性もあります。早期に医療機関を受診しましょう。また虫垂炎などの他科の疾患の否定が重要な場合もあります。
- 水っぽいおりものが多い
- 破水の可能性の確認が重要です。
早期にご来院ください。 - 胎動の回数が減少してきました。心配です
- 胎動の回数と胎児の健康に関連があるという報告があります。早めに来院していただき、胎児の動きを確認しましょう。
- 前置胎盤と言われ、心配です
- 出血しやすい病気です。緊急帝王切開や緊急輸血が必要になる場合があります。出産後も追加の手術が必要になる場合もあります。また早産であれば赤ちゃんも心配です。医師・スタッフが多い産婦人科、小児科の設備が整った総合病院がお勧めです。
妊娠中全般
- 妊娠していることに気がつかず、薬を飲んでしまった。心配
- 薬を飲まれた妊娠週数や薬の種類、名前が重要になります。早めにご来院いただき、説明しましょう。必要に応じ、当地域の基幹病院である、立川病院の医薬品情報室と連携いたします。
- 妊娠中のアレルギーの薬
- クラリチン、ザイザル、ジルテックは問題なく使えます。
- おりものが多くて痒い
- 外陰部膣カンジダ症の可能性があります。この病気は妊娠中になりやすい疾患です。使用できる薬はありますので、検査の上、薬を使って治療しましょう。
- 頭痛
- 血圧を測定し、高血圧の有無を確認しましょう。妊娠中でもカロナールは内服できます。ただ妊娠中でも頭痛がでる病気も多々ありますので、続くようであれば、脳神経外科や頭痛外来を受診してください。受診する際は妊娠中であることを必ずお伝えください。血圧を測って高いのであれば、まず、医療機関を受診してください。ゆっくりした安静状態の血圧の自宅測定も重要です。
- 妊婦、授乳婦は予防接種できましたか
- 妊婦は生ワクチンは原則禁忌、不活化ワクチンは接種可能です。授乳婦は生ワクチン・不活化ワクチンとも接種可能です。
- 妊娠中ですが、インフルエンザワクチンは打った方がいいですか
- インフルエンザワクチン接種は予防に有効であり、母体及び胎児への危険性は極めて低いと言われています。ぜひ接種してください。