低用量ピル(OC)について
低用量ピル(OC)は、避妊だけではなく、月経に関するお悩みをやさしくサポートするお薬です。こむかい産婦人科では、安心してご相談いただけるよう丁寧なカウンセリングを行い、あなたに合った方法をご一緒に考えていきます。
1.低用量ピルとはどんな薬?
低用量ピル(OC:Oral Contraceptive)は、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲスチン)を少量配合したお薬で、排卵を抑えることで妊娠を防ぎます。日本では1999年に認可され、今では多くの女性が安心して使っている避妊法のひとつです。
2.妊娠を防ぐ効果は?
ピルの避妊効果は正しく使えば「妊娠をほぼ100%防ぐ」ことができます。
「理想的な使い方」の場合、パール指数(妊娠率)は0.3%以下。これは、コンドームよりも高い避妊効果です。
ピルの飲み方の基本
通常は「21日間お薬を飲み、7日間お休み(または偽薬を服用)」や「24日間お薬を飲み、4日間偽薬を服用」の28日サイクルが一般的です。最近は月経を軽くするための連続投与という方法も選べるようになっています。生理のつらさに合わせて、医師と一緒に選びましょう。
飲み忘れた時の対処法
うっかり1錠飲み忘れてしまったら、気づいた時点ですぐに飲みましょう。その日の分も忘れずに。
2錠以上続けて飲み忘れた場合は、他の避妊方法(コンドームなど)を併用する必要があります。詳しくは医師が丁寧にご説明しますのでご安心ください。
ピル処方の流れ
- カウンセリング・問診(チェックシートを用いて)
- 血圧測定などの簡単な健康チェック
- あなたの体調・ライフスタイルに合ったピルのご提案
- 初回は1ヶ月分からスタート、必要に応じて継続処方へ
※ご希望があれば、PMS(月経前症候群)などのご相談もあわせてお伺いします。
ピルの安全性について
一部の方には慎重な判断が必要です。
- 重度の高血圧
- 血栓症の既往
- 35歳以上で喫煙習慣のある方
などの場合は、別の方法をご案内いたします。
ピルのメリット
避妊以外の作用について✨
- 月経痛の軽減
- 経血量の減少
- 月経不順の安定
- にきび治療
- 子宮内膜症・子宮体がん・卵巣がんのリスク軽減
- PMSやPMDDの症状緩和
あなたのQOL(生活の質)を上げる手助けになるかもしれません。
費用
保険適用外の避妊目的のピル(自由診療)(院内処方)
トリキュラー28
1カ月:3,100円(税込)
服用当初は1カ月毎、服用に問題なければ複数月の処方が可能です。
保険適用(月経困難症)のピル(院外処方)
服用当初は1カ月毎、服用に問題なければ複数月の処方可能です。
通常は1~2カ月処方になります。
薬剤は後発品を中心に取り扱っています。
21日タイプではフリウェルLD(21日内服、7日間休薬)、フリウェルULD(21日内服、7日間休薬)、28日タイプではドロエチ(24日間実薬、4日間偽薬)が多く処方されています。
よくある質問
太りますか?
心配ありません!科学的には体重増加との関係は認められていません。
何歳まで使えますか?
初経後から50歳前後まで、体調に応じて使えます。40歳以上では慎重に処方します。
「避妊のためのピル(OC)」と「月経痛やPMSのためのピル(LEP)」は別物ですか?
ほとんど同じ成分・同じ仕組みでできています。
【違いは目的】
•OC(経口避妊薬):避妊を目的とした自由診療のお薬。
•LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤):月経困難症・子宮内膜症などの治療を目的とした保険適用のお薬。
【成分は同等】 どちらも女性ホルモン(エストロゲンとプロゲスチン)を低用量で配合しており、排卵を抑えることで生理をコントロールし、痛みや出血を軽減する作用があります。
つまり、目的に応じて呼び名が変わります。
こむかい産婦人科では、あなたの「目的」や「体調」に合わせて、OCもLEPも丁寧にご案内します。どちらがいいのか迷ったら、お気軽にご相談くださいね。
あなたの未来に、もっと安心と自由を
ピルは、女性の人生をより自分らしく、前向きに過ごすためのパートナーです。こむかい産婦人科では、やさしく、あたたかく、ひとりひとりに寄り添った診療を心がけています。
気になることは、どんな小さなことでもお気軽にお話しくださいね。
🧠 情報監修:こむかい産婦人科
📚 参考資料:OC・LEPガイドライン2020、日本産科婦人科学会資料等

