2019/03/28
平成31年度から3年間をかけ、全体的に抗体価の低い方が多いと言われる昭和37年4月2日から54年4月1日までの生まれの男性を対象に、風疹の抗体検査と、抗体検査の結果抗体価が低かった方への予防接種を無料で実施することが決まりました。
(立川市民の方はこちらへ)
厚生労働省のホームページをみると全国的に行われるようですので、立川市在住でない方もお住いの区市町村のホームページで確認してください。(詳しくはこちらへ)
以前からの19歳以上の妊娠予定または希望の女性およびその同居者、妊娠中の女性の同居者への検査、予防接種の助成も含め、多くの方々が予防接種を受ける機会が増えます。この機会を逃さず、抗体が低い場合はぜひ予防接種を受けましょう。
ただ対象者によっては抗体が低い場合に風疹単抗原ワクチンか麻疹風疹混合ワクチンのどちらかを接種するという選択がありますが、その場合はぜひ麻疹風疹混合ワクチンを接種してください。
今回の助成の目的は風疹抗体保有率を引き上げ、風疹感染による合併症や最大の問題である先天性風疹症候群を減少させることです。
(当ホームページの「妊娠と風疹」も参考にしてください)
目的だけ考えると風疹単抗原ワクチンで良いと思われるかもしれませんが、
重症度の高い麻疹の予防も同時に行えることを考慮し、麻疹風疹混合混合ワクチンを接種してください。
少し前にも麻疹の発生が話題になりました。
麻疹は感染力が強く、抗体が低い人には短期間に感染が広がっていきます。また重症度も高く、感染により起こる免疫力の抑制で別の細菌やウイルス等による感染症が重症化する可能性、麻疹肺炎や麻疹脳炎を引き起こすこともあり、麻疹患者約1,000人に1人の割合で死亡する可能性があるとも言われています。空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻疹の予防にはワクチンの接種が有効です。
国立感染症研究所のホームページにも風疹、麻疹両疾患への対策としての麻疹風疹混合ワクチンの重要性が述べられています。
麻疹風疹混合ワクチンを接種して、風疹の予防と同時に麻疹の予防も行いましょう。
あと麻疹ですが、ワクチン接種状況の違いにより世界的に麻疹の発生数が急増しており、海外から麻疹が持ち込まれることも多いようです。もうすぐゴールデンウィーク、海外旅行に行かれる方も多いかと思います。麻疹を持ち込まないよう麻疹風疹混合ワクチンの接種を御考慮ください。ただこの場合は助成制度はありませんが。