はじめに
当院は不妊症専門施設ではありませんが、まずはできる範囲での妊活サポート(基本的な検査や治療)を行っております。
人工授精・体外受精などの専門的な治療は実施しておりません。
また、排卵誘発の注射薬やHCG注射は使用していません。
こちらはご希望や必要に応じて、対応可能な医療機関をご紹介いたします。
本ページでは、当院で対応可能な検査・治療内容についてご案内いたします。
基礎体温測定
まずはご自宅で基礎体温の記録をお願いしています。
排卵の有無や時期、高温期の維持を知るために役立ちます。
婦人体温計(専用の体温計)を使い、朝目覚めて布団から出る前に舌の裏で測定します。
測定結果はスマホのアプリなどで毎日記録してください。
事前に1〜2周期分のデータがあると、診療がスムーズに進みます。
初期検査
最初に以下の検査を行います。
経腟超音波検査
月経でない時に子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍、多嚢胞性卵巣など、妊娠の妨げになる疾患がないかを調べます。排卵時期の確認にも用います。
感染症検査
月経でないときに卵管の障害につながるクラミジア、淋菌などを調べます。
ホルモン検査(血液検査)
月経不順が強い場合に行います。
検査と治療の進め方
当院では、ご夫婦のご希望に合わせて「検査優先」または「治療優先」の進め方を選ぶことができます。
- 検査を優先する場合
卵管通気検査、精液検査 → 治療(タイミング指導や投薬) - 治療を優先する場合
治療(タイミング指導・投薬)をしながら、患者様にあわせた時期に卵管通気検査や精液検査を追加
各種検査の詳細
タイミング指導
排卵が近いかどうかを超音波で確認します。
標準的な28日周期の場合、月経開始から12〜13日目頃に行うことが多いです。
卵管通気検査
卵管の通りを調べる検査です。
当院ではレントゲン撮影ができないため、この方法を採用しています。
検査中に腹痛、検査後に肩の痛みが出ることがあります。
検査は月経終了後〜排卵までの間に行い、予約制です。
体調変化に対応できるよう、平日午前または午後3時半までの枠で行います。
月経が終わりかけの時期にお電話でご予約ください。
精液検査(当院で行う唯一の男性側検査)
調べる項目:精液量、精子濃度、正常形態率、運動率
採取方法:4〜5日禁欲後、コンドームを使わずにマスターベーションで専用容器に全量を採取
提出:採取後2〜3時間以内に当院受付時間内に提出してください(体温程度を保つことが大切です)
採取のおすすめ時期:排卵日の前後4〜5日を避けた期間
精子の状態は体調やストレスの影響を受けやすいため、体調の良い時に行ってください。
治療内容
患者様の状態に合わせて以下の治療を行います。
月経不順に対して
- 漢方薬(当帰芍薬散など)
- 排卵誘発剤の内服(フェマーラ、クロミッド)
- 高温期維持薬(デュファストン)
※薬剤流通の関係で、当院では排卵誘発の注射薬やHCG注射は使用していません。
当院でできない治療
- 人工授精
- 体外受精
必要に応じて対応可能な医療機関をご紹介いたします。
