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生理のお悩み
月経異常について
月経とは約1か月の間隔で自発的に起こり、限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血です。
月経は女性にとっては身近なものですが、どこまでが正常で、どこからが異常かはわかりにくく、臨床的にはグレーゾーンもあります。
正常な月経とは
初経年齢:平均12.3歳~12.4歳
月経周期日数(月経開始日から次の月経開始前日までの日数):25~38日※変動6日以内
経血量:20~140g
月経持続日数:3~7日
月経異常とは
①無月経(周期的な月経が発来すべき年齢層の女性において、一定期間月経がない状態)
②月経周期の異常
③経血量と持続期間の異常
という分け方があります。
それぞれについて詳しく解説していきます。
無月経 月経周期の異常 経血量と持続期間の異常
無月経(生理がこない)
●原発性無月経(満18歳を迎えても初経の起こらないもの)
※満15才以上満18才未満で初経を迎えていない「初経遅延」という区分があります。
乳房発育開始、恥毛発毛の有無と時期の確認、血液検査などを行います。場合によっては内外性器の視診や画像診断も行います。小児科との連携が必要な場合もあります。初経遅延の時期から相談がよいとされています。
●続発性無月経(確立した月経が3か月を超えて停止したもの)
子宮や卵巣の大きさや形態を見る超音波検査や血液検査などを行います。その時点で妊娠を望むか望まないかによっても治療は変わります。治療は主にホルモン剤、漢方薬で行います。
月経周期の異常(月経が頻回にくる)
月経周期の異常
●頻発月経(24日以内で発来した月経)
●希発月経(39日以上で発来した月経)
どちらも卵巣機能の低下の可能性があるため、子宮や卵巣の大きさ、形態を見る超音波検査や血液検査などを行います。その時点で妊娠を望むか望まないかによっても治療は変わります。治療は主にホルモン剤、漢方薬で行います。
経血量と持続期間の異常
●過少月経(経血量が異常に少ないもの)
●過多月経(経血量が異常に多いもの)
●過短月経(出血日数が2日以内もの)
●過長月経(出血日数が8日以上続くもの)
過少月経や過短月経の場合は子宮発育不全などを見るために超音波検査を行います。
また、卵巣機能を調べるために血液検査を行います。その時点で妊娠を望むか望まないかによっても治療は変わります。治療は主にホルモン剤、漢方薬で行います。
過多月経、過長月経の場合は子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜症、子宮腺筋症などの器質的な原因となる疾患がある場合があるため超音波検査を行います。まれに血液疾患もあるため貧血検査を含めて血液検査を行います。治療はホルモン剤を使うことが多いですが、貧血がひどかったり、器質的な疾患があれば手術なども考えられます。
生理痛がひどい
子宮内膜症等と関連がある場合があります。
超音波検査をしましょう。
治療としては、鎮痛剤、漢方薬、低容量ピル等があります。
貴女の現状にあわせて治療を考えます。ご相談ください。
生理不順
卵巣機能の低下の可能性があります。状況により血液検査をしましょう。
基礎体温は参考になりますので、可能ならばつけてください。
治療は現在妊娠を望むか否かによって変わりますが、漢方薬、ホルモン剤、排卵誘発剤が候補でしょうか。
月経量が多い
貧血が心配です。
子宮筋腫や子宮内膜症が原因の場合があります。
検査を受けましょう。
痛み・痒み
腹痛
子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症等の腫瘍性疾患やクラミジア、
淋菌等の感染症の可能性があります。
超音波検査、感染症検査を受けましょう。
腰痛
子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症等の腫瘍性疾患の可能性もあります。
超音波検査を受けましょう。
また尿路系に異常がある場合もあります。
排尿の痛み
膀胱炎でしょうか。尿検査をしましょう。
その場合には、抗生剤を投与します。
年齢によっては膣の入口の粘膜が痛んで、尿がしみる場合があります。
その場合には、塗り薬で対処します。
外陰部が痛い
ヘルペスの可能性があります。
検査し、治療しましょう。
外陰部がかゆい
感染症ではカンジダ、トリコモナスが代表的です。
検査し、治療をしましょう。
外陰部にぶつぶつ
痛みがあれば、ヘルペスの可能性があります。
その他コンジローマ等の疾患の可能性もあります。
まずは拝見させてください。
お身体の異常、違和感
不正出血
子宮頸がん、子宮体がんともに不正出血が初発症状の1位です。
がんでなくても、子宮筋腫、子宮内膜症、頚管ポリープ等の良性の病気の可能性があります。
検査を受けましょう。ご本人が気づかないうちに妊娠し、切迫流産ということもまれにあります。
最終月経はいつでしたか。
急に汗が出る
自律神経の不調や更年期障害の可能性があります。
漢方薬やホルモン剤を使って、治療しましょう。
股の間に何か触れる
子宮や膀胱が下がってくる子宮脱、膀胱瘤の可能性があります。
当院では下がる程度により、ペッサリーという器具を膣内に入れ、
下がるのを抑える治療をします。
帯下(おりもの)が気になる
細菌検査をしましょう。頻度が高いクラミジアや淋菌、若い女性にも増えている子宮頸がんの検査も同時にやりましょう。
生理前の体調不良・気分の変調
月経前症候群(PMS)かもしれません。
漢方薬等で治療しましょう。
トイレに間に合わない
骨盤底筋体操をやりましょう。
場合により投薬を考慮します。
尿が近い
膀胱炎でしょうか。尿検査をしましょう。
膀胱が過敏になっている過活動膀胱の場合もあります。その場合は骨盤底筋体操や薬剤で対処します。
まれですが、膀胱が子宮筋腫や卵巣腫瘍に圧迫されて、症状が出ていることもあります。超音波検査もやられたほうが良いかもしれません。