2022/06/16
子宮頸がんワクチンの接種を逃した方のための接種(キャッチアップ接種)について(平成9年4月2日から平成18年4月1日までに生まれた女性の方々へ)
報道などでご存知の方も多いと思われますが、
副反応のリスクとの関連により平成25年6月より控えられていた子宮頸がんワクチンの積極的な勧奨が、令和4年4月より再開されました。
今回の再開では過去に例のない子宮頸がんワクチンの接種を逃した方のための接種(キャッチアップ接種)という制度が設けられました。
勧奨を控えていた期間に接種を逃してしまった女性に接種機会を設ける制度です。
具体的には平成9年4月2日から平成18年4月1日までに生まれた女性が令和4年4月1日より令和7年3月31日までの期間に公費で接種できるという内容のものです。
子宮頸がんワクチンは高価であるうえに半年の間に3回接種しなければならず、自費で接種した場合は金銭的に多くの負担が生じます。
対象の女性には朗報ではないでしょうか。
また当院のある立川市は11市(国分寺、国立、小金井、小平、東村山、清瀬、昭島、東大和、武蔵村山、狛江、立川)で構成する東京都11市予防接種対策協議会に属しており、11市に住民票のある方は11市のどこでも予防接種ができる相互乗り入れという制度が他の予防接種にありましたが、令和4年6月より子宮頸がんワクチンも相互乗り入れ可能になりました。
これにより普段のかかりつけ医が住民票のある市区町村になくても、通いなれたかかりつけ医で接種できるかもしれませんね。
また令和4年4月27日開催の第32回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の資料によると償還払いという制度が加わるかもしれません。
償還払いとは「支払った費用の一部について払い戻しを受けること」です。
具体的にはキャッチアップ接種の対象者ですでに子宮頸がんワクチンを1-3回自費で接種した方々に実費に相当する金額を支給するという内容のようです。
すでに接種を受けられた方にも朗報ですね。受付窓口は市区町村になるようです。ホームページのチェックも忘れずに!
ただ注意が必要なこともあります。
当院のある立川市ではキャッチアップ接種を希望する場合は自ら申し込みをする必要があります。市からは案内等の郵送はないようです。(本来の対象者である中学1年と高校1年相当の女子には問診票等の案内が郵送されます)
平成9年4月2日から平成18年4月1日までに生まれた女性の方々でキャッチアップ接種希望の方は申請を行ってみてはいかがでしょうか。